6月の雨の日、寒さで不意に2月を思い出した。
パソコンの画面から目を離し、ふと窓を見る。
雨が降り続いている。
もう6月なのだから、2月と同じ気温な訳はなく、
僕が感じた寒さも2月のものとは程遠い。
なのにどうしてかあの寒い月を思い出すのだ。
忘れられないようなつらい痛みも、
時と共に癒されると誰かが言っていた。
だが傷の痛みは忘れられることなく体に残り続け
肌がぴりりと麻痺したような感覚が心に焼き付けられる。
残った痛みとは、その時傷つけられた痛みではなく、
やけどの跡のように肌に張り付き、それでも治らない痛みだ。
寒いということはそれに似ている。
痛みに似ている。
# by trash-s | 2016-03-13 01:50 | ある日の出来事