1871.不機嫌な火曜日

やたら天気のいい日、子供のざわざわする声で目が覚める。
朝早すぎない時間、カーテンを開けてそっと覗くと
水筒やリュックを背負った小学生くらいの集団が見えた。
遠足か?
十数分もすると集団はぞろぞろと移動し始め、また辺りは静かになった。
しばらく布団の上でぼうっと座っていたが、
また眠る気にもなれず、またすっかり眠気も醒めてしまったから
起きて着替えを探した。

本当にいい天気だった。

ふだんならいい気分になる日も、なんだか憂鬱だった。
子供たちの声のせいじゃない。
ただ僕の虫の居所が悪かったというだけだ。
世間は素晴らしい日差しに照らされているのに、
自分だけ日陰にいて出られない感じがした。
テレビのつまらない部分にしか目がいかず、
ネットの中でネガティブなタイトルのニュースばかり見て
さらに嫌な気分を増した。
こんな日に限って新聞屋が勧誘に来て不快だったり、
調味料が切れていたりするんだ。

こんな嫌気を紛らわしたくて僕はベランダの窓を開き、窓のへりに座り込んだ。
あーあ、なんだ今日は。
誰に聞かせるでもないセリフとため息。
ふと横を見ると枯れたと思っていたガジュマルの幹から新しい芽が出ていた。
小さな芽だ。
僕は立ち上がってジョウロを探した。
今日の空気が変わりはじめた。

by trash-s | 2012-05-08 22:55 | ある日の出来事