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1900.家

家というのは不思議なもので、
そこで起こることはほとんど社会と関係がない。
幸せであろうと、不幸であろうと、その閉鎖された空気が
外に出て行くことはあまりない。
家の中のひとりが、元気なかったり、
不機嫌だったり、泣いていたりすると
その家全体が暗く重い空気に包まれる。
自分に関係ないことであっても、気になるものだ。
気になると、自分のことでないのにイライラする。
同じ屋根の下に住む者は、そうやって同じストレスを少なからず
抱えてしまうものなのだ。

ある家族は、そうした一員を守ろうと努力する。
ある家族は、ストレスが嫌で拒絶する。
ある家族は、そんな空気の主は家の中から出て行けと命令する。

自分で心をコントロールできない者は、
一人で一つの箱に入る。
それが最も他人に迷惑をかけない生き方だからだ。
それをさみしいというのなら、
私たちは一つの箱に二人以上で入ることの意味を考えなければならない。
家の広さに関わらず、それは時に開放的で、時に窮屈なものだ。

by trash-s | 2012-06-07 23:17 | 形而上のセカイ