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1919.そしてまた僕らは星の胞子

変わったもんだなぁ
と僕はつぶやいた。

溢れるほどいた人たち
ビルはフロアを積み上げて積み上げて
またそこにたくさんのひとたちが入り込んで仕事をして
あのまま地上は人で埋め尽くされるんじゃないかって
錯覚してた。
インターネットで衛星写真を見て、
案外森林や山が多く残ってる地域があって、
そんなのまだまだだなって思っていて、
まだまだ
まだまだ
まだまだ
そんなこと思ってたら、世界は
僕の周りは、
廃墟と、幼いリコだけになっていた。

「何にも変わってないのじゃないですか?」
いつの間にか側にいたリコが言った。
「空もある。地面もある。」
いやそれはあるけどさ。
人も、他の動物もいない、そんな世界…
「リコは、学校で歴史の授業受けましたよ。
ずっと昔には、人間も動物もいなかったって。
聖書にも最初は何にもなかったから神様が作ったって書いてあります。
今、まったく同じことです。」
…それは…壮大すぎて僕にはちょっと分からないよ…。

「リコの知ってる世界は少なくともそれだけです。
変わらないことが安心なら、
元々この世界は何十億年も変わったことは無いと。
ただ星の息吹に合わせて私たちが
生き、死に、
出会い、別れ、
笑い、泣いて、
変わらぬ日常を過ごしていってるだけです。」

by trash-s | 2012-06-26 00:13 | 星の胞子