人気ブログランキング |

1936.言葉や真実を見えなくする

実は雫のことは前から知っていた。
僕がこのブログをはじめたばかりの頃だった。
公園で僕がパソコンを開いたまま固まってた時だ。
「お仕事ですか?」
声をかけられた。
街中で知らない女の子に声をかけられるなんて
作り話の出来事だと思った。
それから次に思ったのは宗教か販売の勧誘か。

…お仕事…さ、さぼってるんだよねぇー

苦し紛れに言うにしても訳の分からないことを言った僕。
明らかに動揺していた。
相手は女子高生だろうか。
学校の制服を着てる。

あは

と笑った彼女は可愛い子だと思った。
「私もサボリです、見ての通り。
先ほどから微動だにしないので、
何か悩んでらっしゃるのかと思って。」

でも誰にでもそんなに声をかけるかな?

僕は今やってるブログのことを話した。
取り立てて隠すようなことじゃないし、
他人には関係ない嘘の話だし、
変な嘘をつくことの方がよっぽど面倒だ。
話が終わると彼女は言った。

「私の大切な人の話を書いてくれませんか。
本当にしょうのない人なんです。
私の気持ちを理解出来ない、全然理解できない人。
自分がどう見えているか誰かに書いてもらったら、
少しは分かるんじゃないかと思って。」

どうやって?

「私がある人に紹介します。
その人は、仲間を探しているから、あなたを仲間に加えてくれるよう
頼んでおきます。
その仲間の内の一人が、私の大切な人です。
きっといろんな所でいろんな人に会わされますから
その人たちのことを書いてほしいです。
ネタに詰まった時だけでもいいので。」

…君の気持ちは、どうやって書いたらいい?

彼女は伝わらない気持ちについて口にしたのだ。
それは僕を通じてその人に伝えたいと思っていると勝手に僕は思った。

「…では手紙を書きます。
あなたが私の気持ちを知ってる。
でも絶対にそれを彼に話してはダメですけど。」

これは嘘日記だってさっき言ったよ。
僕は嘘を書くよ。
ここで何を話しても嘘になる。
嘘の話は誰も信じない。
君の知らないうちに気持ちが届くことはないよ。

by trash-s | 2012-07-09 01:02 | 事の始め