2085.言い訳に関する覚書

言い訳を考えないと不安になってしまうのは
いつからだっただろう?

30を目前にして結婚に失敗した時?
仕事の企画を没にされた時?
友人の出産祝いを考えてる時?
真面目に講義を受けてた僕より
遊んでバイトしてる奴の方が教授受けが良かった時?
大学受験にの勝率が半々だった時?
好きだった子に告白して断られた時?

歳を取ったから言い訳臭くなったと思ってたけど、
数えたらこんなに昔から言い訳はあった。
「言い訳をしない自分を目指す」という言い訳で
自己肯定していた。
まるで規則に縛られているような人生。
まるで自分を愛していない人生。

「僕は僕のことが好きだよ」
そう言って笑うのがいい人間の鉄則だと思っていた。
ただの言い訳だって気がつかずに思っていた。

「私は私のことが好きじゃないよ?」
と彼女は言う。
「だっていいところ何にもないもの」
僕は怒っていた。
僕が君を好きなのにそんなこと言うなよ。
努力でいいところだって出来ていくはずだろ。
「それはありがたいけど。
無理に好きになることはないよ、自分のこと。
好きと嫌いは同居するから。
言い訳なんかしても、何かを見ないように隠しても、
いいところも悪いところもあって、
そんなの気にしたって仕方がないって思うし、
私はそんなあやふやな存在の私が好きじゃない。
完璧な人間や、輝くような才能を持った人間には憧れるけど
そんなものには絶対なれない。
それになろうとするのは素直な人間の努力じゃない。
歪んだ欲望でしかないよ。
見たくない現実や自分の欲求から目をそらすから言い訳になるんでしょ」

by trash-s | 2013-09-21 19:20 | ある日の出来事