2161.人を殺す大義とは一体何者か、それは人か魔物か。

そういえばこんな世界になる前に、
たくさんの国で人々が争っていたな。
国と国にとどまらず、無差別に人が大勢死ぬような攻撃をしたり、
もはや僕らは手に負えないほど互いに憎み合っていたような気がする。
その結果がこれか。
地上に瓦礫だけを残してみんないなくなってしまった。
きっとみんな死んで良かったんだ。
僕らは、その箱舟に乗り損ねてしまったみたいだけど。
「いいんじゃない、みんな違う人なんだから、喧嘩だってするよ。
そりゃ喧嘩してるのを見るのはあんまり気分良くないけどさ。
見なければどってことないと思うし」
リコは彼らを許すの?
「許すもなにもみんな死んじゃったからね。
おとーさんもおかーさんも死んじゃった。
二人を殺したミサイルを飛ばした人も死んじゃった。
みんな死んじゃった」
僕はリコの話を聞きながら、漂ってきた焚き火の匂いを嗅いでふと焼き魚食べたいな、と考えていた。
もし今僕の前に焼き魚を持ってくる人がいたら仲良くなるだろうか。
いったい僕の敵は誰なんだろうな。
そいつはきっと人間を動かしている何かで
たまらなく怖いものなんだろうな。

by trash-s | 2016-03-24 00:02 | 星の胞子