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832.死人の功績

死んだ人間がおこなったであろう功績について語ったり
惜しんだりする事は無駄であると僕は何度も言っている。
いくら話した所で奇跡は起こらない。
「いやあの人ならば必ずなにかしてくれたに違いない。」
その何か、とは?

希望とは人間の生きる糧である。
どんな人間であろうと希望を持っていないと生きてゆけない。
それがたとえ(明日になったらアイスを買いに行こう)という小さなものであってもだ。明日も生きて動こうという活動の動機である。

死んだ人間にかけられる希望は
思考の希望なのか。もしもを考える事で夢をみたいのか。
実際に死者が蘇ったとして華々しい功績を飾るかどうかはわからない。
それはいま現在生者の誰もが持ち得る「可能性の不確実」と同等のものである。
作り話に沿ってゆけばだれでも総理大臣になる可能性があったりする。
が、実際にはない。可能性が存在するのみである。

「バカね、そっちの方が楽しいからに決まってるじゃないの。
なに好き好んであんたみたいに夢のない方向に考えなきゃいけないのよ!」
そう言ったのは久美姉さんである。
そのとおりだと思う。すまん。

by trash-s | 2008-07-10 23:20 | 久美姉さん